「数学の括弧」と「訓読の括弧」。 - 返り点に対する「括弧」の用法について提案

「数学の括弧」と「訓読の括弧」。

― 「12月22日の記事」を書き換へます。―
(01)
漢語文法の基礎となっている文法的な関係として、次の四つの関係をあげることができる。
(一)主述関係  主語 ― 述語
(二)修飾関係 修飾語 ― 被修飾語
(三)補足関係 叙述語 ― 補足関係
(四)並列関係 並列語 ― 並列語
(鈴木直治、中国語と漢文、1975年、281~283頁改)
(02)
漢語における語順は、国語と大きく違っているところがある。すなわち、その補足構造における語順は、国語とは全く反対である。
(鈴木直治、中国語と漢文、1975年、296頁)
従って、
(01)(02)により、
(03)
「漢語文法の基礎となっている四つの関係」に於いて、「(三)補足関係」の「語順」だけが、「国語(日本語)」とは全く反対である。
然るに、
(04)
① 不常読漢文=
② 不{常読(漢文)}⇒
③ {常(漢文)読}不=
③ {常には(漢文を)読ま}ず。
といふ「漢文訓読」は、「正しい」。
従って、
(04)により、
(05)
② 不{ }⇒{ }不
② 読( )⇒( )読
といふ「倒置」は、「正しい」。
従って、
(03)(05)により、
(06)
① 不常読漢文=
② 不{常読(漢文)}。
に於ける、
② 不{ }
② 読( )
といふ「二つ」は、「(三)補足関係」を、表してゐる。
然るに、
(07)
② 常読
② 漢文
は、二つとも、「(二)修飾関係」であるが、これらを、
② 常+読
② 漢+文
のやうに、書くことにする。
従って、
(06)(07)により、
(08)
① 不常読漢文=
② 不{常+読(漢+文)}。
といふ「形」は、
(二)修飾関係 修飾語 ― 被修飾語
(三)補足関係 叙述語 ― 補足関係
を、表してゐる。
然るに、
(09)
② E{A+D(B+C)}
は、「数式」である。
然るに、
(10)
② E{A+D(B+C)}
は、「数式」である以上、
② 不{常+読(漢+文)}
が、「数式」であっても、ヲカシクはない。
従って、
(11)
② 不{常+読(漢+文)}
は、「漢文」であると同時に、「数式」であると、見なすことが、出来る。
然るに、
(12)
② E{A+D(B+C)}
② 不{常+読(漢+文)}
のやうな、「文字式」の場合は、「×」を、用ゐない。
従って、
(12)により、
(13)
例へば、
② 不{常+読(漢+文)}=
② 5×{1+4×(2+3)}
である。
然るに、
(14)
② 分配法則
により、
② 4×(2+3)=4×2+4×3=20
であるため、
② 4×
は、
② (2+3)
に「係ってゐる」。
(15)
② 分配法則
により、
② 5×{1+20}=5×1+5×20=105
であるため、
② 5×
は、
② {1+4×(2+3)}
に「係ってゐる」。
然るに、
(16)
② 4×(2+3)
ではなく、
② 4+(2+3)
であれば、
② 4+2+3=9
② 4+(2+3)=9
であるため、
② 分配法則
は、成り立たない。
従って、
(14)(15)(16)により、
(17)
② 5×{1+4×(2+3)}
に於いて、
② 5×
は、
② {1+4×(2+3)}
に「係ってゐて」、
② 1+
は、
② 4
に「係ってゐて」、
② 4×
は、
② (2+3)
に「係ってゐて」、
② 2+
は、
② 3
に「係ってゐる」。
然るに、
(18)
① 不常読漢文=
② 不{常読(漢文)}=
② 不{常+読(漢+文)}。
に於いても、
② 不
は、
② {常+読(漢+文)}
に「係ってゐて」、
② 常+
は、
② 読
に「係ってゐて」、
② 読
は、
② (漢+文)
に「係ってゐて」、
② 漢+
は、
② 文
に「係ってゐる」。
従って、
(11)(17)(18)により、
(19)
② 不{常+読(漢+文)}
は、「漢文」であると同時に、「数式」であると、みなすことが、出来る。ならば、
② 5×{1+4×(2+3)}
は、「数式」であると同時に、「漢文」であると、みなすことが、出来る。
然るに、
(20)
 ( ),{ }
【読み】 かっこ、ちゅう(中)かっこ
【意味】 括弧の中を先に計算する。計算の順序を指示する用途で使う。
(瀬山士郎、数学記号を読む辞典、2013年、53頁)
従って、
(20)により、
(21)
( )の中を先に計算する。
{ }の中を先に計算する。
従って、
(21)により、
(22)
② 5×{1+4×(2+3)}
といふ「計算の順序」は、
③ {1+(2+3)×4}×5=
③ {1+(5)×4}×5=
③ {1+20}×5=
③ {21}×5=
③ 105
といふ「順序」で、行はれる。
然るに、
(04)(19)により、
(23)
① 不常読漢文=
② 不{常読(漢文)}=
② 不×{常+読×(漢+文)}。
に対する、「漢文訓読」は、
② {常+(漢+文)×読}×不=
② {常には+(漢+文を)×読ま}×不。
といふ「順序」で、行はれる。
従って、
(20)(22)(23)により、
(24)
① 不常読漢文=
② 不{常読(漢文)}⇒
③ {常には(漢文を)読ま}ず。
といふ「漢文訓読」に於ける「括弧の用法」は、
② 5×{1+4×(2+3)}⇒
③ {1+(2+3)×4}×5
といふ「数式」に於ける、
「括弧の中を先に計算する。計算の順序を指示する用途で使う。」といふことに、相当する。
従って、
(01)~(24)により、
(25)
「結論」として、「括弧」はあります!
平成27年12月24日、毛利太。
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