「括弧(管到)」は有ります! - 返り点に対する「括弧」の用法について提案

「括弧(管到)」は有ります!

(01)
① A(B+C)+D=AB+AC+ D
② A(B+C+D)=AB+AC+AD
に於いて、
① であれば、A の「意味」は、(B+C)  に及んでゐて、
② であれば、A の「意味」は、(B+C+D)に及んでゐる。
然るに、
(02)
③ 読文=文を読む。
に於いて、
③ 読 の「意味」は、文 に及んでゐる。
従って、
(01)(02)により、
(03)
③ 読(文)=(文を)読む。
である。
然るに、
(04)
④ 読文者=文を読む者。
であれば、
④ 読む のは、文 であって、文者 ではない。
従って、
(04)により、
(05)
④ 読(文)者=(文を)読む者。
であって、
④ 読(文者)=(文者を)読む。
ではない。
(06)
⑤ 無読(文)者=(文を)読む者無し。
であれば、
⑤ 無い のは、
④ 読(文)者=(文を)読む者。
である。
従って、
(06)により、
(07)
⑤ 無〔読(文)者〕=〔(文を)読む者〕無し。
である。
(08)
⑥ 非無読文者=文を読む者無きに非ず。
であれば、
⑥ 非無読文者。
の場合は、
⑤   無読文者。
の「否定」である。
従って、
(07)(08)により、
(09)
⑥ 非[無〔読(文)者〕]=[〔(文を)読む者〕無きに]非ず。
である。
従って、
(09)により、
(10)
⑥ 非[無〔読(文)者〕]。
に対して、
⑦ 必(連用修飾語)
⑦ 漢(連体修飾語)
を加へると、
⑦ 非[必無〔読(漢文)者〕]。
といふ、ことになる。
然るに、
(11)
⑦ 連用修飾語
⑦ 連体修飾語
の「語順」等に関しては、「漢文」も「訓読」も、「同じ」である。
従って、
(10)(11)により、
(12)
⑦ 非[必無〔読(漢文)者〕]。
に於いて、
⑦ 非[ ]⇒[ ]非
⑦ 無〔 〕⇒〔 〕無
⑦ 読( )⇒( )読
といふ「移動」を行ふと、
⑦ 非[必無〔読(漢文)者〕]⇒
⑦ [必〔(漢文)読者〕無]非=
⑦ 必ずしも〔(漢文を)読む者〕無きに]非ず=
⑦ 必ずしも、漢文を読む者がゐないわけではない。
といふ「漢文訓読」が、成立する。
然るに、
(13)
このように、否定形や反語形のときは、その否定語がどこまでかかっているかということをみきわねばならない。そのとき、諸君たちはさきほどのような初等数学の代入する式をたてて見ることだ。
(二畳庵主人、漢文法基礎、1984年、327頁)
従って、
(13)により、
(14)
二畳庵主人こと、加地伸行先生に対して、
⑦ 非必無読漢文者。
に於いて、
⑦ 非 は、どこまでかかってゐる(及んでゐる)か。
⑦ 無 は、どこまでかかってゐる(及んでゐる)か。
⑦ 読 は、どこまでかかってゐる(及んでゐる)か。
といふことを、「質問」することが出来る。
然るに、
(15)
加地先生の「答へ」は、
⑦ 非[必無〔読(漢文)者〕]。
であったとする。
然るに、
(16)
加地先生に対して、
⑦ 非
⑦ 無
⑦ 読
といふ「三つの漢字」に、「返り点」は付きますか。
といふ風に、「質問」することが出来る。
然るに、
(17)
加地先生の「答へ」は、「YES」であったとする。
然るに、
(18)
⑦ 非[必無〔読(漢文)者〕]。
であって、尚且つ、
⑦ 非
⑦ 無
⑦ 読
といふ「三つの漢字」に、「返り点」が付くのであれば、「返り点」は、
⑦ 非必無漢文
である。
然るに、
(19)
⑦「返り点」が、
⑦ 非必無漢文
であるならば、
⑦「 訓読 」は、
⑦ 必ずしも漢文を読む者無きに非ず。
でなければ、ならない。
従って、
(12)(19)により、
(20)
⑦ 非[必無〔読(漢文)者〕]。
といふ「括弧」は、
⑦ 非必無漢文
といふ「返り点」と、「同じ語順」を表はしてゐる。
然るに、
(21)
⑥ 非[  無〔読(  文)者〕]。
⑦ 非[必無〔読(漢文)者〕]。
に於いて、
⑥ の「括弧」と、
⑦ の「括弧」は、等しい。
然るに、
(09)により、
(22)
⑥ 非[無〔読(文)者〕]=
⑥ [〔(文を)読む者〕無きに]非ず。
であるものの、「訓読」が、
⑥ 文を読む者無きに非ず。
であれば、「返り点」は、
⑥ 非文者
である。
然るに、
(23)
管到というのは「上の語が、下のことばのどこまでかかるか」ということである。なんことはない。諸君が古文や英語の時間でいつも練習している、あの「どこまでかかるか」である。漢文もことばである以上、これは当然でてくる問題である。
(二畳庵主人、漢文法基礎、1984年、389頁)
従って、
(20)~(23)により、
(24)
⑥ 非[  無〔読(  文)者〕]。
⑦ 非[必無〔読(漢文)者〕]。
に於いて、
⑥ の「括弧(管到)」と、
⑦ の「括弧(管到)」が、等しい。
にも拘はらず、
⑥ 非文者
⑦ 非必無漢文
である。
に於いて、
⑥ の「返り点」と、
⑦ の「返り点」が、「同じ」ではない。
従って、
(24)により、
(25)
「返り点」の場合は、「語順」は、表はしてゐるものの、
「 括弧 」のやうに、「管到」を、表はしては、ゐない。
平成29年02月06日、毛利太。
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