「返読文字(難・他)」の例外。 - 返り点に対する「括弧」の用法について提案
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「返読文字(難・他)」の例外。

(01)
① 破心中賊難=
① 破(心中賊)難⇒
① (心中賊)破難=
① (心中の賊を)破るは難し。
然るに、
(02)
① 破心中賊難=心中の賊を破るは難し。
に於ける、「左辺」は、「王陽明の文」である。
従って、
(03)
① 破心中賊難=心中の賊を破るは難し。
といふ「漢文訓読」は「正しい」。
従って、
(04)
① 破心中賊難=心中の賊を破るは難し。
といふ「漢文訓読」が「正しい」が故に、
② 破賊難=賊を破るは難し。
といふ「漢文訓読」は「正しい」。
従って、
(04)により、
(05)
② 破賊難=賊を破るは難し。
といふ「漢文訓読」が「正しい」が故に、
③ 成学難=学を成すは難し。
といふ「漢文訓読」は「正しい」。
従って、
(05)により、
(06)
③ 成学難=学を成すは難し。
といふ「漢文訓読」が「正しい」が故に、
③ 少年易老成学難=
③ 少年易(老)成(学)難⇒
③ 少年(老)易(学)成難=
③ 少年(老ひ)易く(学を)成すは難し。
といふ「漢文訓読」は「正しい」。
然るに、
(07)
少年易老学難 少年老い易く学成り難し
一寸光陰不可 一寸の光陰軽んず可からず
未覚池塘春草夢 未だ覚めず池塘春草の夢
階前梧葉已秋 階前の梧葉已に秋声
この有名な七言絶句は、長らく宋の朱子の作と信じられてきたが、近年の研究により、日本の十四世紀頃の僧侶の作であることが判明した。
(加藤徹、白文攻略 漢文法ひとり学び、2013年、32頁)
従って、
(07)により、
(08)
④ 少年易老学難成=
④ 少年易(老)学難(成)⇒
④ 少年(老)易学(成)難=
④ 少年(老ひ)易く学(成り)難し。
といふ「漢文訓読」は「正しい」。
従って、
(06)(07)により、
(08)
③ 成学難=学を成すは難し。
④ 学難成=学成り難し。
といふ「漢文訓読」は、両方とも、「正しい」。
然るに、
(09)
③ 難(nan) の「韻」は、「an」であるが、
④ 成(sei) の「韻」は、「ei」であって、
④ 軽(kei) の「韻」は、「ei」であって、
④ 声(sei) の「韻」は、「ei」である。
然るに、
(10)
七言絶句の場合は、第一句・第二句・第四句の末尾が押印することになっている。
(旺文社、漢文の基礎、1973年、84頁)
従って、
(07)~(10)により、
(11)
③ 少年易老成学難(nan)=少年老ひ易く学を成すは難し。
といふ「漢文訓読」は、「七言絶句の、第一句」としては、「間違ひ」であるが、
④ 少年易老学難成(sei)=少年老ひ易く学成り難し。
といふ「漢文訓読」は、「七言絶句の、第一句」としても、「正しい」。
従って、
(08)(11)により、
(12)
③ 成学難=学を成すは難し。
④ 学難成=学は成り難し。
といふ「漢文訓読」は、「七言絶句の、第一句」ではなく、「散文」としては、両方とも、「正しい」。
然るに、
(13)
返読文字とは、先に述べた「ヲ・ニ・ト・ヨリ」がなくとも返り点を打つ文字のことである。 (目的語を示す「~ヲ」、補語を示す「~ニ」「~ト」「~ヨリ」の送り仮名のつく文字には原則として返り点が付く。
― 中略 ―
難(かたシ)・易(やすシ)
少年易老、学難成。→ 少年老い易く、学成り難し。
従って、
(12)(13)により、
(14)
④ 学難成=学は成り難し。
③ 成学難=学を成すは難し。
に於いて、
④ 難 は、「返読文字」であるが、
③ 難 は、「返読文字」ではない。
従って、
(14)により、
(15)
」自体は、「常に、返読文字」である。といふわけではない。
(16)
「結論」だけ述べるものの、
」も、「常に、返読文字」である。といふわけではない。
平成31年03月27日、毛利太。
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